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幻想遊園地 ~始まりの物語~ 《第3話 一つ目の終わり》

 

ティーパ「僕の設定はティーパーティ。その名の通りお茶会だよ。
     僕はどちらかというとコーヒーより紅茶派だからね」

 

スター「で?ホラー要素はどういうのだよ」

 

ティーパ「僕らはお茶会に呼ばれるんだ。そう。見た目はいたって普通のお茶会に。
    そして僕らは紅茶を楽しむんだ。けど、いつのまに眠ってしまい、次に起きた時には
    飲み干されたティーカップだけ残されているんだ」

 

メリー「私たちどこ行ったの?」

 

ティーパ「いや、僕らはちゃんとその場にいるよ。僕らが見回すと周りはとてつもなく大きな壁。いや。本当はティーカップなんだ。
     宙に浮いたと思ったらティーカップの中に入れられてしまって、永遠に回り続けていたんだ。
     ワルツを踊る様に。だんだんと早くなって、僕らは回り続ける。
     回って回っていつか消えてしまったんだ。早く回りすぎてしまって、ね?
     …あぁもうだめだ。フィーラの後だと霞むよ…」

 

リリカ「ま、仕方ないな!!!あれはズルかった!」

 

フィーラ「ずるくはないさ!」

 

メイリア「でもティーパのもまわりすぎると恐怖かもしれないね。なにしろ消えちゃうんでしょ?」

 

ティーパ「うん。存在もね」

 

エディア「それは確かに怖いかも…」

 

スター「なんでもいいよ。乗ろうぜ!!!」

 

ティーパ「…よし、いくよ」

 

メリー「あまり廻しすぎないでね…」

 

エディア「いや…ティーパとリリカとイルとスターがいるんだ。勢ぞろいだよ。もう無理だよ」

 

メリー「だよね…」

 

スター「よっしまわせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

イル「おっしゃ!!!よいしょーーーーーー!!!」

 

リリカ「いけいけーーー!!!!」

 

ティーパ「…」

 

メイリア「うおっ!!はやっ…!!」

 

ティーパ「…僕ら、消えるかもね…」

 

メリー「冗談よね!?ねぇ!!消えたくない!!!!きゃぁぁぁぁ!!!!!」

 

リリカ「メリー叫び過ぎぃ!!!!あはははははははははは!!!」

 

イル「廻せ廻せ~~~~!!!!」

 

エディア「ちょ…皆まわし過ぎ!!!!!」

 

フィーラ「これは早い!!!!景色がまったく…うおっ!?」

 

 

リリカ・イル・ティーパ・スター「はぁ…はぁ…」

 

フィーラ「お前ら疲れすぎw」

 

メリー「消えなくてよかった…」

 

エディア「メリーは信じすぎだよwみなさーん?そろそろいいですかあ??次は…メリーゴーランドだね」

 

メリー「私の番だ!!!」

 

リリカ「ちょ…はぁ…タンマ…疲れ…はぁ…」

 

メイリア「4人ともまだ息切れ治らないのか…」

 

スター「よし!!!いいぜ!!!治った!!!!メリーゴーランド目の前だし!!!」

 

メリー「うん!じゃあ、話すよ~?

    ある遊園地に遊園地の女王がいました。彼女の名前はマダム・メリーゴーランド。

    彼女はメリーゴーランドをこよなく愛し、必ず最後はメリーゴーランドに乗ってから帰ることにしていました

    ある時彼女は思いました。ずっとメリーゴーランドで過ごせたらいいのに…
    そう強く願ってしまったのがいけなかったのでしょうか…彼女はメリーゴーランドの一部となっていました。
    鎖につながれた主。彼女は遊びにくる子供たちをメリーゴーランドに誘っては、永遠の眠りにつかせてしまいました。
    帰れなくなっても私を恨まないでねと言いながら。だけどね!早く回ると時空も場所も移動できるんだよ!
    さて、あなたたちは帰ることができるかな?」

 

エディア「…メリーらしいな」

 

メリー「えっ!?なんで!?なんで!!!!怖くないの!?」

 

リリカ「うん!すごくかわいらしいなぁと思ってた!!!」

 

メリー「なんかひどくない!?」

 

スター「ま、仕方ないね」

 

メリー「そんなぁ…自信あったのに…」

 

イル「大丈夫だよ。実際にあったらかなり怖いからね」

 

メリー「ホント!?」

 

ティーパ「よし、じゃあ乗ろうか」

 

メリー「自分でいっときながら怖くなってきた…」

 

メイリア「大丈夫だよ。眠ってしまったとしても僕らが一緒だ」

 

メリー「うん!」

 

メイリア「なぁメリー。もし本当に遊園地ができたら、君は僕と一緒にずっと遊園地にいてくれるかい?」

 

メリー「…?うん!一緒にいるよ!!」

 

メイリア「そうか…ありがとう」

 

~~~***~~~

 

ティーパ「軽くコーヒーカップとこれの酔いがきた」

 

スター「だがしかし無表情!!!」

 

リリカ「やっぱりメリーゴーランドは眠くなるのよねぇ…」

 

エディア「そういえばだけどメリー。キャラ設定は?」

 

メリー「もちろん!マダム・メリーゴーランドだよ!えっとね…
    あらあら。いらっしゃい。さぁ、私のゆりかごで安らかに眠りなさい…?
    みたいな!!!」

 

メイリア「これは貴重だな」

 

メリー「でしょう!!!」

 

リリカ「メリー絶対言葉の真意気づいてないでしょ!!あはははは!!」

 

フィーラ「まぁまぁいいじゃん。さて、残りはサーカステントだけど…イル、設定考えてある?」

 

イル「今回は大丈夫だ!!!!んとね、行きながら話すね。

   えっとね、サーカスは管理者全員で行うの!コンセプトはホラーだから、演技もホラーっぽくて、

   サーカスを見てしまった客は皆帰れなくなるんだ!!!

   それで、演目の内容は、切断操作や密室脱出等々いろいろあるんだ!!

   どう?」

 

スター「怖いというより内容説明だな」

 

イル「…いいじゃん別に!!!」

 

スター「いや悪いとは言ってないよ!?」

 

エディア「イルにしては今回ずいぶん拍子抜けね」

 

イル「いいの!」

 

メリー「でも皆でサーカスは楽しそう!!」

 

メイリア「そうだね」

 

リリカ「はい!!私サーカスなら空中ブランコやりたい!!」

 

フィーラ「俺は動物のショーやりたいな。楽しそうだし!!」

 

イル「動物好きだもんね」

 

フィーラ「おうよ!」

 

エディア「私は水の密室脱出やりたいかなぁ。人魚みたいに!」

 

スター「それいいじゃん!かっけーよ!!でも俺はやっぱり遠隔操作のやつだな!それで驚かすんだ!!」

 

イル「私はピエロがやりたい!いろいろできて楽しそうだ!!」

 

ティーパ「僕は照明がいいかな」

 

リリカ「うわ地味っ!!!」

 

メイリア「僕はマジシャンと人形つかいがやりたいかな」

 

メリー「なら、私はその人形がやりたいかも!!」

 

リリカ「似合うよ!!!絶対かわいいじゃん!いいなぁ!!」

 

エディア「でもリリカは空中ブランコやるんでしょ?」

 

リリカ「もちろん!」

 

フィーラ「譲らないんだな」

 

客「火事だ!!!!」

 

エディア「火事っ!?」

 

フィーラ「エディア、どうした?」

 

エディア「今、火事って…」

 

アナウンス「ピンポンパンポーン…ご来園の皆様にお知らせいたします。唯今、緊急避難警報が出ています。速やかにゲートまで非難くださいますよう

お願いします」

 

エディア「やっぱり火事が起きたんだよ!!!」

 

リリカ「早く逃げよう!!!」

 

SE;爆発音

 

メイリア「やばいっ!!メリー!!!!」

 

エディア「やばい…火が回るのが早い!!!」

 

メリー「急いで逃げよう!!!皆!!!」

 

ティーパ「だめだ…道が…」

 

イル「焼けてる…」

 

リリカ「これじゃあ帰れないじゃない!!!」

 

スター「おいおい…このままじゃ俺たちは死んじまうじゃねーか…!!」

 

エディア「なんかいい道ないの!?」

 

スター「あったら言ってるって!!どう計算しても間に合わないんだよ…!」

 

リリカ「この役立たず!!!」

 

スター「うるせぇ!!」

 

フィーラ「どうにかしないと…!」

 

メイリア「…大丈夫。もしこれが必然だとしたら…」

 

リリカ「何言ってるの!?必然なわけ…」

 

メイリア「僕が遊園地のホラー設定を言ったでしょ?焼けて廃園になった遊園地で遊ぶ亡霊たち…
    本当は長いお話なんだ。あそこの亡霊になった人は死ぬ前、焼けてしまう前に強く思ったんだ。
    これで永遠に遊園地に居られるって。だから、きっと大丈夫だよ」

 

エディア「そんなうまくいくわけないじゃない!」

 

メイリア「大丈夫!僕らならきっと大丈夫だよ。だって僕らは…」

 

ティーパN「声をすべて聴く前に、遊園地が炎に包まれた。僕たちはそのまま焼け死んだ。

      まるで、永遠に遊園地の中にいるように。そして、彼が言った言葉は僕らはまだ知らなかった」

 

 

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