top of page

《Episode 1 再会と出会い》

 

優華N「私はとても学校に行きたくなかった。

     だが、今日は行かないわけにはいかなかった。

     クラス替え。この日だけはどんな不登校生徒も絶対に来なければならない。

     私も拒否をしたけれど、先生に強制連行されて今教室の目の前に立たされている」

 

優華「はぁ…行きたく…ない…」

 

いじめっこ1「あっれ~?優華、久しぶりじゃーん?どうしたの~?もしかして…俺らにあいさつしに来たとかぁ?

       うっわ~!まっじめぇ~!!ほんっとうにムカつくわ~」

 

優華「…」

 

いじめっこ1「…おい、無視してんじゃねーよ、ブスが!!!」

 

優華「…先生に呼ばれてきただけ。あんたらに言うことなんてない」

 

いじめっこ1「あんたらに言うことなんてない。だってぇ~!!あっはははははははは!!!…なにかっこつけてんの」

 

優華「だから…かっこつけてなんか…!」

 

いじめっこ1「あれぇ?優華ぁ。現状から逃げたのって誰だっけ~?お前だよなぁ?それをいまさら何様だよ。

      いつからお前は俺に歯向かうほど位があがったんだ?あぁ?」(蹴る)

 

優華「いっ…!」

 

いじめっこ2「あ~!いたいた!クラス分け、発表されたみたいだよ!ほら、いこいこ!」

 

いじめっこ1「おう!じゃあね~優華~!また同じクラスになれたらいいね?あっはははははははははははは!!!」

 

優華N「私は、立ち上がりながらクラス分け表を見に行った。私は…H組。

    担任すら見捨て、干渉しないクラス。別名…ゴミ捨て場」

 

優華「まぁ、1年間で休んだ日が170日あればここになるよね…はぁ…」

 

優華N「そんなこんなで、H組の扉を開ける。すると見覚えのある顔が6人もいた」

 

亮「おい、雄弥。お前は脳無しなのか?それしきのこともできないなんて呆れてものも言えない」

 

雄弥「んだよ!いいじゃん!これが俺のやり方なの!」

 

亮「だから、そのやり方は効率が悪すぎると言っているんだ。学習能力さえ劣ったか?」

 

雄弥「いいだろ別に!終われば!」

 

静「だぁもぉうるせーよ!黙れよゴルァ!!!」

 

亮・雄弥「お前が一番うるさいぞ!静!」

 

静「んだと!!!!!」

 

晴「三人ともお黙り!!!!!」(教科書の角で三人の頭をたたく。)

 

亮・静・雄弥「いっで!!!!」

 

静「おい…晴…なにも教科書の角じゃなくても…」

 

晴「何か言ったかい?」

 

静「…いえ」

 

香奈恵「男子は元気だね~」

 

咲「相変わらず…ですね。皆」

 

香奈恵「結局、やられたのはそれだけなんだよね?」

 

雄弥「あぁ。多分」

 

優華「も、もしかして…」

 

香奈恵「あれ…優華?優華じゃん!うわぁお久しぶりっ!!!」

 

晴「あ、香奈恵!机の上に座るのはともかく、そのうえであぐらかくな!優華、お久しぶりだね。風邪ひいてないかい?」

 

優華「やっぱり!!!お久しぶり!私は大丈夫。皆は元気だった??」

 

雄弥「おうよ!もちろん元気だったぜ!!」

 

亮「馬鹿は風邪ひかないっていうからな」

 

雄弥「あ!!!亮!今俺を馬鹿にしたよな!!!」

 

静「実際お前は馬鹿だろ」

 

雄弥「静まで!!!ひどいよ!!!」

 

優華「皆元気そうだね…w」

 

香奈恵「にしても変わらないなぁ。このメンツでの会話」

 

咲「…どーせ私は忘れられてるだろうけど…」

 

優華「そんなことないから覚えてるから!」

 

咲「…本当?」

 

雄弥「当たり前だろ!」

 

咲「…ぐへっw」

 

亮「その笑い方も相変わらずなんだな」

 

香奈恵「違うっていったら、あの子がいないことぐらいじゃない?」

 

優華N「その言葉に一瞬その場の空気が凍った」

 

亮「…香奈恵。今の発言は無神経ではないかね」

 

雄弥「そうだよ、香奈恵。彼女を俺たちのグループから追い出したのは俺らなんだから…」

 

亮「違うね。彼女をこの世の中から追放したの間違いだろう。僕らが彼女を追放したんだ」

 

晴「雄弥!!亮!!!!」

 

亮「実際そうだろう?だから、今日まで僕らは…」

 

咲「やめてっ!!!!!…私は死んだ方がいいかもしれないけど…今までのことはもう…忘れたいの…」

 

優華「咲…」

 

静「…もうやめろよ。唯愛の話は…」

 

香奈恵「…そうね。ごめん」

 

優華「…あの…さぁ、みんなもなんかあったの?」

 

咲「え…?」

 

優華「あ…いや、さっき亮が、だから、今日まで僕らは…って」

 

雄弥「…さっきまで、前のクラスについて話してたんだ」

 

優華「…前の…クラス」

 

優華N「よぎるのはいじめられていた日々と、登校拒否になり、過食症になり、食べても食べても吐き出してしまう

    辛すぎる日々だった」

 

晴「世に言うイジメってやつだね」

 

亮「全くもってくだらんことだけどな」

 

静「…あぁ」

 

香奈恵「…唯愛にやったこと、そのまま帰ってきた気がしたわよ…」

 

咲「私…もう一度唯愛ちゃんに会えたら…許してもらいたい…」

 

雄弥「…俺も」

 

全員「…」

 

亞結「ねぇねぇ、さっき、私の名前呼んだ?」

 

晴「き…君は?」

 

亞結「あ、私は伊立亞結だよ。難しい方の亞に結ぶ。よろしくね!!」

 

香奈恵「あ、う、うん!よろしく…」

 

亞結「んで、何か、私のこと話してたりしたの?」

 

雄弥「あぁ、いや、そうじゃなくて、君と読み方が似てる人物の話をしていたんだ。だから君は気にしなくていいぜ!」

 

亞結「へぇ!そうなんだ!ねぇ、その人、どういう人だったの?」

 

亮「…いや、悪いがそれは教えられない」

 

亞結「?なんで?」

 

咲「…いろいろあったの。それくらいわかりなさいよ…」

 

亞結「あっ…ご、ごめん…」

 

香奈恵「ううん。いいの。気にしないで」

 

亞結「…うん!ごめんね。ありがとう、かなちゃん!」

 

香奈恵「…え?」

 

亞結「じゃあ、なにはともあれ、よろしくね!!」

 

優華N「そういうと亞結さんはどこかに行ってしまった」

 

雄弥「な、なぁ…あいつ、もしかして唯愛なんじゃ…」

 

亮「そんなバカなことがあるわけないだろう。お前も見ただろう?彼女が目の前で死んでいく姿を」

 

静「…そうだな」

 

咲「…そうだよね、違うよね…」

 

晴「…それじゃあ、またこれからよろしくね、皆!」

 

優華N「返事はしたものの、皆顔はまだ不安そうだった。特に香奈恵は少し、青ざめていた」

 

                                                                  To be Contenued...

bottom of page