top of page

幻想遊園地 《Episode 5 さぁ、ゆっくりおやすみなさい。このゆりかごの中で》

 

エティ「よろこんでくれてよかった。さ、じゃあ近いからメリーゴーランドでも行ってきたら?」

 

イシュ「うん!そうするね!」

 

メリー「あら?およびかしら?」

 

イシュ「どうも!」

 

エティ「次はメリーゴーランドだってよ。メリー姉さん」

 

メリー「そう!じゃあご案内する前に…。私はメリーよ。メリーゴーランドの管理人。よろしくね」

 

イシュ「うん!よろしく!!」

 

エティ「通称マダム・メリーゴーランド。遊園地の女王」

 

メリー「そんなことないわよ。すべて忘れて眠ってしまえだなんて思ってないわよ?」

 

レイル「メリーお姉さんそれもう言っちゃってるね★」

 

メリー「うふふ!なんのことでしょうね?」

 

イシュ「…え?」

 

メリー「さぁ、イシュ、いらっしゃい!楽しみましょう?」

 

イシュ「う、うん!」

 

リオル「…通称マダム・メリーゴーランド。なぜ新人の君が知ってるんだ?」

 

エティ「ただ聞いただけ」

 

リオル「…そうか」

 

エリック「いいよなぁ、遊園地の女王だぜ!?かっこいいよなぁ!!!」

 

ライ「まぁ彼女が一番の古株だもんね」

 

レイル「なのに見た目は私たちと同じくらいだよね!!!」

 

ライ「それ、メリーの前でいうなよ?怒るから」

 

レイル「わかってるって~!!!」

 

~~~メリーside~~~

 

メリー「心地いいでしょう?」

 

イシュ「うん!なんかゆったりしてて落ち着くよね!私、小さい頃から大好きだったんだ」

 

メリー「へぇ?」

 

イシュ「なんか…帰りたくないなぁ」

 

メリー「…帰れなくなっても私を恨まないでね…?」

 

イシュ「え?」

 

メリー「いえ?私の遊具まで遊びつくすと、人は皆、帰りたくなくなるのよ。それを例えただけよ」

 

イシュ「そっか」

 

メリー「さて、そろそろ終わりよ」

 

イシュ「あ、うん!ありがとう!!!」

 

メリー「どういたしまして」

 

ライ「さて、最後はショーを見てもらおうかな」

 

イシュ「…誰?」

 

ライ「僕はピエロのライ。サーカステントの管理人だよ。最後はサーカスで盛り上げるんだ

   サーカスはここの遊園地の管理人全員で行うんだよ」

 

イシュ「へぇ!それは楽しそうね!!!」

 

メリー「じゃあライ、私は準備してくるわね」

 

ライ「は~い。…イシュ」

 

イシュ「なに?」

 

ライ「…ショーが始まったら、誰に引き留められても急いで帰るんだ」

 

イシュ「なぜ?」

 

ライ「…それはね、ここにいる管理人は、エティ以外、皆自分の身代わりを探しているからだよ」

 

イシュ「みがわ…り?」

 

ライ「そうだ。おそらく君は今運休中のスパイヤー・タワーの管理人。この世界に留まってしまった人間は全員

   死を待つだけになってしまうのさ。もしよかったら、次の管理人がくるまでの間、ここでこの遊具の管理人をしないか?

   次の管理人がくれば君は帰れるよ。意味はわかる?つまり、君はすでに帰れないんだ。

   メリーに忠告されただろう?帰れなくなっても私を恨まないでねって。

   奴…メイリアはそういってくるだろう。でも、その言葉を聴く前に、みんなで逃げよう」

 

イシュ「…この遊園地でそんなことが…じゃあ皆さんはもともと管理人ではなくお客さんだったの!?」

 

ライ「…そうだよ」

 

イシュ「私…家に帰りたい!!!!」

 

ライ「その気持ちがあるんだったら大丈夫さ、さぁて、そろそろショーがはじまるよ。行こうか」

                                  To be Contenued...

bottom of page